個人の「経験」から世界の別の顔へ/岡部淳太郎
じゃないかと思うようになりました。そこから先ほど書いたような自分の経験からのみ世界を見るのではなく世界を別の側面から見ていくことも大事なんじゃないかという考えが生まれました。だから、その考えには経験に頼りすぎた自らへの戒めという意味もあります。
以上が言いたいことのすべてです。ここまで散々書いてきたように、僕の方に否定の気持ちなど微塵もありません。それは断言出来ます。僕は自らの個人的な「経験」から世界の別の顔にたどりつくという困難な道を歩いてみたいし、それを他の人たちにもお薦めするという、ただそれだけのことです。
(二〇〇七年十一月)
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