新世界/三奈
小さい頃は、世界は狭く
繋いだこの手がすべてだった
他人へ愛情を求めていったのは
いつからだったか
全てを分かり合う事はできない
それが定め
所詮は他人
別の人格
それでも
他人の「特別」になることを
私は望んでいた
あたりまえのように傍にいてくれる
理解しようとしてくれる
そんな愛情を私は求めていた
繋いだその手が
嫌いになったわけじゃないんだ
小さな世界では、満たされなくなった
ただ、それだけのこと
この手を振りほどいて
駆け出していく私を
どうか許して
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