昼 歩く/
木立 悟
踊る阿呆見る阿呆つれて飛んでゆけ
雨くわえ曇すててゆく鳥の群れ
風ふいて燃えないゴミの笛ひびく
人のこと言えない自分ふくれゆく
言えぬまま言おうとすれば舌を噛む
舌の穴流るるはただ血と涙
床上のダニの生死に惑う足
腹へらし見えぬ黄色を見る鴉
酔うものは酔う道をゆく放っておけ
雨は来る繰りかえし来て午後になる
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