景/木屋 亞万
 
い込んだ空気が
どこまで拡張するかが見物
太陽もまだ眠そうにしている

土曜の夜の布団の中
隣で一緒に丸くなって
あいつが寝ている情景は必須
もう部屋に入る事すら難しい
遠くなってしまった
見ているだけでも
温かすぎる背中

遊びを禁じられた海
仕方ないから競泳すれば
すぐに捕まり強制退去
波の粗暴さと皮膚の痺れ
荒くれる浜は日本海
ゴミだけが湧いて
波間に揺れてる

何度鳴らしても
どの風景も来やしない
あたしがこんなに淋しい
っていうのに

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