窓辺のヒヤシンス/m.qyi
る
遠く波に揺れる軍艦の咆哮の聞えている彼方へ
センテンスが前のセンテンスを少しずつ内包してはまた新しく
重なる波間に水色の花弁が延々と降り
重なり重なり
降り
消え
また
消えていく
群青の
中
に 黄色い悲鳴を発している自分を抱き抑えながら、
それでいて、やはり共にある君自身とはまったく違いながら、
傍らに咲く水色ヒヤシンスの花が置いてある小さく丸い船窓から
鉛の海のうねりに
たくさん たくさん
白金の糸 を
怒って
(笑って)
吐く
僕は
海で
それを眺めている
ヒヤシンスが
群青なのか?
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