世界の終わりのベッド/朽木 裕
より後だからね。
なんて、エゴイスティックな願い。
私を愛してくれる貴方は叶えてくれる?
いつだって傍にいてよ。
私が死ぬときは貴方の傍じゃなきゃ嫌。
だから、ね?お願い。
シーツの海に沈みながら戯れに首を絞めてみる。
こんなとき世界の終わりが来たらいいのに、と思う。
そんなことを口にすれば
きっと貴方は困ったように笑うんだろう。
とてもとても寂しい笑顔で。
そういう顔はあまりさせたくないのだけれど。
でもそれが私なのだ。
愛のなかで首をゆるゆる絞めていく。
この皮膚の下を流れる血液、脈動する命。わたしのもの。
嗚呼、愛しているのだ。
こんなにもこんなにも。
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