Don't Tear Me Up/ホロウ・シカエルボク
会えない
コントラストを調節しながら古いビデオテープを見るみたいに
見たことのある景色ばかりが不安定に再生される
観たくない映画を観ているみたいで
だけど眼を離せない自分にイラついている
もう傷を受けるのは嫌なのに
記憶の刃の群れに自分から飛び込んでいってしまう
傷口から逃げ出した血液が君を探して
カーペットの上をあてもなく彷徨う夢を見る
僕はひとりじゃ歩けないくらい弱い男で
そんなことは無いんだと否定するためだけにこれまでを生きてきた
そんなことを口にしなくてもいいんだと何度も思ったけれど
ひとりというものをいままでよりもはっきりと知ってしまった今は
こうして懐かしい思い出に刻まれる事しか出来ないんだ
ここに来て僕をリセットしてくれ
君が居なくなった人生の収拾がつかないんだ
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