ふつう顔の美女/
 
らの「平均顔」からの、微細な「ズレ」こそが
味わいのある、さまざまなぼくたちの顔の「個性」を生み出している
とも言えるわけですが、ところで
そんなぼくたちの個性的な顔をたくさん集めれば集めるほど、
ぼくたちみんなの顔の「平均顔」は次第に、いつも必ず、あるひとりの
美男(美女) の顔へと、近づいてゆくのだといいます。
みんなの顔が集約されて立ち上がる"そのひとの顔"は、
ぼくたちみんなの「平均顔」であるわけで、
もちろん「誰の顔」でもないわけだけれど、
ランダムにたくさん集めれば集めるほど、いつも必ず、
「その顔」の輪郭は、正確に再現されてゆくのだそうです。

ぼくたちの「誰の顔」でもない美男、美女の「その顔」(=平均顔) は、あたかもアダムとイブみたいに...。

もしも、丸くてせまいこの地球上に生きる65億の
あらゆる人たちの、あらゆる顔の「平均顔」を
割り出すことに成功したとしたら、そのとき、
コンピュータのモニタに映し出されている「普通」の顔は、一体、誰の顔?

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