パパはロボット/済谷川蛍
あることを説明するのはかなり辛かった。彼らは「良かったですね」と笑ったが、他にも様々な感慨を抱いているようだった。やがて彼らは私の秘密を握ったまま去っていった。
私はソファーに座った。妻は酒を運んできた。そして妻はすぐに部屋へ戻っていった。気が利く女性なのだ。私は酒を飲みながら、ほとんど無意識に歌った。
ビルのまちに ガオー 夜のハイウェイにガオー
ダダダダ ダーンと弾がくる
ババババ バーンと はれつする
私は思わず泣いた。
涙の代わりに洗浄液が流れ出た。
やがて私は全てに救われる。これらは全て夢だったのだ。現実は、日曜日だった。ほっとしながら、ぼんやりとした頭で居間に歩いていった。
息子たちは朝早くやっているヒーロー番組を観ていた。ゴローはソファーの上で眠っていた。妻は朝食を作っていた。私は涙が滲んだ。
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