流るるる/ヨルノテガム
 





筆は山道をゆらゆらとくねる
車の速さで
ひとつ街に長くは思いをはせない
それよりアフリカを想う
熱帯の力をお手軽にこちらで想う

ゆらゆらとくねる先の
愛と見当違いと影の踊りと
日の終わりまでの 旅と悪夢と山鳥の威嚇声
冒険という罠にステップを踏んで入っていく
誰も気持ちだけは見送ってくれている
サヨナラやコンニチワを繰り返して
物言わぬお地蔵様へ 変わっていく

泣きまね 笑いまね
怖がりまねして生きてたら
笑ってたし泣いていた
怖さもどんどん増えてきた
涙の知恵の輪を溶かすのに 長く遠回りを
全部ひっくり返したら
地球の裏側で生活を
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