だから、希望を捨てないで…/山崎 風雅
 
 なにもかも食べたら
 お腹をこわした

 暗黒の時代に叫んだ
 そこからここまで来るのは大変だった

 乱れ飛ぶ声に
 錯乱を起こした映像
 胃袋はからっぽで
 脳味噌は溶けていた

 垣間見る世間は
 俺を責め
 挙句の果てには
 牢獄にぶち込まれた

 まずは注射を打たれ
 大量の薬を投薬された

 死神が時折
 ウインクする
 最初は気が狂ったが
 慣れると可愛いやつだった

 今がどんな季節で
 ここが何処かさえ
 目を覆うばかりの悲しみで
 分からなかった

 そんな俺でも
 そんなひとでなしでも

 生きています

 今は
 さえずり羽ばたく鳥のように
 心は自由さ

 だから、希望を捨てないで…


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