七人の話/hon
 
うことは、外界から隔絶されたこの家においては、七人の生命の危険に直結しかねない大きなチョンボであり、それ相応のペナルティが科せられなければならないということは、七人の誰もが理解することが出来た。
 “ブレーカー・デー”は、特にそのことを全員に思い出させるためのものである。
 しかし、第二級の罰というからには、そのさらに上位に第一級の罰というものが存在するにちがいない。
 第二級でこれほど過酷な罰なのだったら、第一級というのは一体いかほどの罰があたえられるのだろう。
 睦夫も奈々子もそれを知らなかった。
 二人はそのことについてあれこれと妄想をたくましくして話し合い、なんだかどきどきしてし
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