硝子の家/
AKiHiCo
硬いベットで独り仰向けで
見上げた天井は高く高く
腕を伸ばしても届かないのは
僕が出来損無だから、
灯りは点けないで
カーテンを開けていれば
月の光だけでも充分
青く照らし出されるは
硝子の家
影の中に光の粒が飛び交って
やがて僕を飲み込んで
消されてしまいそう
グラスに注いだ曹達水に
あの日の思い出を重ねてみる
笑顔でいられたあの頃
僕は恵まれていた
幸せだったのに
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