23という数字。/菊池ナントカ
 


セブンスターを、
頼んだ。
崖の上。
やがて知るんだ。
苦しみも落ちたって。

体調はそれなり。
今から行く。
都営地下鉄、
うん、まぁまぁ。
苦しくないよ。

チキンカレーを、
夕方食す。
薄明かりの下で、
男は一定のリズムで、
ウロウロしている。
クイズ、ストーカーは誰だ。

チェックのスカート、
予想通り売り切れ。
ダメだねぇ。
靴下買って帰るよ。

途方にくれていた、
シマシマの世界で。
町は何食わぬ顔。
空気の匂い。

仲直りしようかな。
彼女と。
飲み屋で思ってました。
くっだんねー。

ネイビー色の、
リボンちょうだい。
マスカラ落ちてるよ。
口紅はその色がいいよ。

文学作品だろう。
ん、ふふっ。
教科書に載ってたっけ?
読んでくといいよ。
美しい嘘だ。
苦悩するといいんだ。

ミントグリーンの、
ナイフ。
届いた日にさ。
空気に触れて消えた。

眼ン球がさ、
ぐるぐる回る。
ろくでもない場所だ。
黒いウサギが見てたんだ。


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