光跡(五)/信天翁
 
     一日まるまる泣き腫らしていた
空が 今日は朝からルンルンの上機嫌です

            季節のながれは 
     ひそかに映しだすのでしょうか
        そのひとのシルエットは
      呼気を吐き出して縮みはじめ
         あのひとのシャドーは
   吸気をはらんで伸びはじめるのです

       野鳥のキーンと冴えわたる
         さえずりに頷いている
      モノトナスなプロムナードは
    どことなく鏡の汀にそっくりです

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