飛び出し禁止令/
狩心
手から汗が出る事はもうない
団子虫のように背中を丸めて
プライベートを隠しながら
無表情のまま
夕陽から遠ざかる
朝の電車に乗った
剥がされる塗装
銀色に光る電車は
座薬のように
何処か汚い場所へ
突き進んでいく
体内の音だった
長いトンネルを抜け
[
次のページ
]
戻る
編
削
Point
(5)