シリーズ/ヨルノテガム
 



フケ太郎は雨を降らす
地面につく頃には
雪になっている

雪太郎は黙っている
静寂を両肩に載せて
軒下よりも背は高く伸びた

巨太郎は物語の中に収まり切らない
こちらの方が
ネタとして見つめられていた

黙太郎はおしゃべりです
沈黙している所を見たことありません
活発で嘘はつかない奴です

嘘太郎なんて居ません
そこに居るのは誰だ
なんだ 嘘太郎か
驚かすなよ

日太郎が登ります
手を上げてバンザイします
腰を降ろしてゆきます 寝ます

寝太郎が居ます
赤ちゃんかと思えば
もう老齢で眠っています

花太郎を呼びました
春を連れ
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