Don't Call Me Up/ホロウ・シカエルボク
シューズボックスの中で朽ち果てていく過去は
いくら叫んでももう遠く届かない場所
あのころおまえが一番好きだった
動脈を流れる血のような紅いヒール
汚れた爪先にくちづけをして
何度も許しを願ったんだ
窓の外は孤独を彩るための豪雨で
子供のように怯える俺は
今にもおまえがドアを開けてくれないかと
涙に濡れながらそう考えていた
本当の過ちは誰にも詫びる事が出来ない
フレッドアステアのようにおどけて
ロンドンのホテルの内庭の砂利道を鳴らしたとき
おまえのその靴がくちばしの様に未来を狙っていた
俺は浮かれすぎて
コンバースのかかとで犬の糞を踏んじまったのさ
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