ごらんよ、呆れかえるぐらいあざやかな朝じゃないか/ホロウ・シカエルボク
 



雨の名残は道の脇だけ
夏の名残は枯れた茎だけ
出した手紙の返信気にして
閉じたまぶたに弱気が群れる


携帯電話をいじくっていると
未整理のアドレスで肩が凝る
慣れた名前を見つける前に
傷ついたフラップをぱんと閉じなくちゃ


死まで突っ走って行きそうな救急車が
週末の浮かれたかたまりを掻き分けてゆく
救済の名の下にルールは無視される
誰を責めるような事柄でもないけれど


どこに行きたいの
どこに行きたいの?
後輪の真ん中で咽てるナンバーに
ひとりひとり聞いて回りたいね


雨の名残は道の脇だけ
夏の名残は枯れた茎だけ
続きを思い出
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