「 文人になるという夢 」 /服部 剛
 
まだわからない。だが、その声は( 私は文人に 
なりたい)と言っているのが聞こえる。  
 今は亡き、私が敬愛する文人がこの世に置いていった踏み石を、 
私は無駄にせず踏む者となりたい。天にいるその人の、弟子にな 
りたい。  
 私には心から信頼している「ある人」がいる。その人に手紙を 
書いて、今夜ここに書いた、人生の岐路についての助言を私は乞 
いたいと考えている。そして、その「ある人」からの答が、天が 
私に望んでいる道と信じ、今後の指針としたい。  
 今と変わらぬ日々を積み重ね、福祉の道を進むのか、文学とい
う未知の海に飛び込み、ペン一本で勝負する日々が来るのか、今
はまだわからない。いずれにしても、文学も福祉も、私にとって 
は切り離せぬものであり、わたしは天に与えられた道を歩むのみ 
である。 
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