森のひかり デッサン/前田ふむふむ
 
び狂うまで、飲み干すだろう。

・ ・・・・・

笑顔を飲みこんだ、
ゆるやかな風が降下して、
静かに葉の水脈をなぞりながら、
森は、みどりの色彩のなかを流れる。
野いちごを摘む、あなたは、篭を高く上げて、手を振り、
わたしのやわらかい視界を覆っている。
あなたの細い手は、
白いひかりの壁に包まれて――。

わたしは、忘れないだろう。
森の葉が一枚ずつ落ちて、
地表をすべて埋め尽してからも、
 遠く稜線をゆく、
      白い鳥が羽ばたいていたことを。









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