ひと/
saty
いくつ 幾日を削いだならば、
いくつ 幾日を辿ったならば、
眼はかえる
月の朽ちる帰路が帰りゆくものを鎮める
憔悴した月影のした
息をした、
息の焼け付きを瞼の内にしまう
生きていることと
死ぬことと
最後には
その全てを包み込むようにと
眼はかえる
あなたを
あなたと捉える
その全てを包み込むようにと
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