春を想う/桜井小春
 

夢を見よう。
 
春の夢を。
 
 
 
ねぇ、もし
 
君があの
 
北の大地に立つ日が来たのならば
 
君の手の中で
 
温めてやってはくれないか。
 
温もりの中
 
再び動き始めたのなら
 
笑顔を与えてやってはくれないか。
 
その時にはきっと
 
僕も笑顔を取り戻すだろう。
 
 
 
ああそうか。
 
これが夢か。
 
春は君
 
君は春。
 
 
 
ねぇ
 

 
何処にいるんだい?
 
 
 
目を閉じよう。
 
目を。
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