未完の夕暮れ、夜へ/たりぽん(大理 奔)
世界とか行方とかについて
疲れてしまったから
無限とゼロの類似性は
数えられないことだと
簡単に片づけてしまう
いつのまにか求め合うことに
せっかちになった二人は
不要になる地平を燃やす
綺麗なだけの風景を
なんども追いかけてみたね
冷たい手が温かくなるまで
つないで歩ける距離が
ただ永遠にできそうな
世界という時間の長さ
なんどもなんども
芯だけは熱くして灯る
ろうそくのように
天を煤(スス)で焦がして
吐息で揺らす炎
そんなふうに言葉まで
たなびく
夜の、風の匂いだ
雨が近づいている
捨てられたぬいぐるみのように
こごえないよう寄り添って
小さな軒下を探し
寄り添えばきっと
さびしくはない
せっかちに
僕は冷たい手を探し続け
明日に興味がない、あなたは
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