ファジーネーブル/雨宮優希
伸ばせばそこに 繋ぐ手があるということは
それだけで 心が安らぐってことで
大した用事が無くとも 聞き慣れたコエがあるってのは
それだけで 勇気付けられるってことで
ふと振り向けば 何時でも温もりを感じれたのは
存在をそこに かんじられたからで
幸せってのはそう 幸せな瞬間には気付かないもので
太陽と月みたいな関係なのかなと
くすりと ひとり納得したりしてるんです
冷蔵庫の奥 忘れ去られてたそれを
一人空けながら 手のやりばに困るのです 困るのです
絵柄の同じ二つのコップ
今はもう聞かれないCDのジャケット
必要なくなったコンドームの箱
やけに涼しく感じる隣の空間
あぁ こういうことだったのかと
飲み干したそれを捨てながら 理解したのです
およそ世間で唄われてるところの
「愛」って奴の痕跡を
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