クチズサム/
唐草フウ
のどが呪文をとなえているよ
おふろでもないのにシャボンが飛ぶよ
とおくとおく
欄干があかく染まって忘れられない
だんだん
だんだん
からだをかさねるよりずっと
指のすきまの感覚をつかむよりずっと
すべてのわたし
どうかふるえないで
白いバラ、バラ捨ててしまうには
もうちょっと期日を要す
たちどまって
あめ玉あげます
元気になれる良いあめ玉、何色がいいですか
わたしは静かになれるあめ玉を
なめながら横になっている
だんだん
だんだん
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