書簡/soft_machine
 
霞みの径がいくつかに枝わかれして
闇は星運きに尋ねられるくらい澄んでいたから
夢をどこまで昇れば神さまに会えるのか思いあぐねた
うまれ始めた虹をいくつか過ぎる夢
きのうの歌を唄う夢
大気をよく知る樹々のものに還る
乾きの奥を進む水はささやく

目が覚めてからもよろこびに包まれたまま
もうこれ以上考えられぬからと考える
何故か人は何故を
静止画のように思って太陽を見ている
そんな男のおごり
退屈そうな鴉につきまとわれて
さみしさが何故か何故の俺

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花をたくさん
飾ってあげて、と
テラコッタを願って削り積まれた花壇
日暮れを待って水をあげたの


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