散歩している/
霜天
お気に入りの本を
また読み終えた頃
窓の外が明るかったので
誘われて出掛けた
見慣れた景色の中で
繰り返している僕は
深く染まった緑の道に
違う景色を探している
繰り返しては継ぎ足される毎日で
わずかでも伝えるために
ポケットの中で電話が震える
繋がっているのは変わらないもの
そう
散歩している
隣はあなたがいい
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