滑走路/狩心
 
今、線路の上に横たわっている
硬いレールの上に、手、足、背中、後頭部
知覚するには充分な、支える点の数々
小さな振動を感じている
少し浮き上がる体、そして着地する
少し浮き上がる体、そして着地する
発作が起きている、体中に革命
硬いレールから伝わってくる振動
何かが近付いて来る
耳が知覚する、汽笛の音を
先行された演説
そんなものでは私の体は動かない
反比例するように、二次関数のグラフ
私の中から小さな振動が伝わってくる
心臓の音、脈々と受け継がれてきた先祖達の匂い
遠くの列車が近付いて来る
その振動よりも遅く
内側からスタートした列車が脈打つ
どちらが先に

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