溢れた雫。/
ala
さし損ねた傘は
私を守ってはくれなくて
熱を奪われた身体は
小さく震えた。
赤い陽が怖くて
目を瞑った道に
足音は残らない
車輪の跡だけが
残っていた。
そして、戻らない
熱に
私は地団駄を踏んで
求めたんだ
君の手を求めてた。
もう一度愛してと
声にならないモノを
吐き出した。
もう届かないのに。
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