ドラえもん/七生
 
もしれないし
大好きなあの子には僕じゃない好きな子がいるかもしれない

でも僕は君を待たずに前に進むよ
もうずっとそうしなきゃいけなかったんだ
僕は君が今でも大好き
でも僕はちゃんと一人でも歩けたんだよね

僕は
悲しいって
苦しいって
辛いんだって
そう泣き叫んで、それでも君を待たずに歩けそうだよ

まん丸な形をしていなかったけど
確かに僕の周りに光のように散らばっていたよ
便利な道具は持っていなかったけど
まん丸じゃない手で
時折僕に触れるたくさんの手

それでも時々君を待ってしまいそうになるんだ
立ち止まって君を振り返ってしまうけど
やっぱり前を向いて、僕はもう少し先まで歩けそうだよ

でもいつかあのまん丸の手にどらやきを載せてあげたいな
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