Religionについて/ケンディ
することについて論じたが、アウグスティヌスは僧侶という特権的身分の者であった。それに対してオッカムは神と自己=信徒の対話を論じたのであって、特権的僧侶と神との対話ではない。オッカムの場合はRe-ligionにおける-ligionの劇的変革の可能性を提起してしまったため波紋を呼んだ。救済財=債権は僧侶達に独占されていた。-ligionを変えようとすることは、債権・債務関係を変えてしまうことだから、債権者である僧侶達にとっては困ることだ。僧侶達にとってオッカムはおっかない。だがこうしたオッカムの考えとパラレルな動きは当時のキリスト教会の中にあった。それは大分裂(大シズマ)である。何人かの教皇が一時期同
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