七夕/狩心
 
重力を凄く感じて、体がズシリと重い、ずっと続く倦怠感
あの頃の私の体は、何の言う事も聞かなくなっていた
それを余所に君は、蝶のようにヒラヒラと軽く舞って見せる
妖精みたいな君が、どうしてこんな薄汚い町にいるんだろう
たぶん君も、この虫籠の中から出られないんだろう

君は生きる為に客の前に立ち、パフォーマンスして見せる
そしてそれに、幾らの価値があるか値踏みされる
大抵それは、君が一人で生きていくのに精一杯な程度の価値で、
君の愛する者も、この町も、守れないだろう
君はそれに悩み、毎日涙を流している
私はそれを知っている

私が自殺しなかったのも、君に出会ったからだ
その
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