スプウンの上での出来事/
カンチェルスキス
石を投げたら
海に波紋ができた
ルーツ
無駄にして
深いところに落ちる
波紋を見上げて
できそこないの光に触れる
棒読みの辞書の中に
金字の注釈がある
つらなった波の絨毯の上を辿れば
誰かが立っていた痕跡が
残っている
そして踏みを重ねる
石を投げてできた波紋の上に
立っている
しばらくそうしていると
わたしの中で子が生まれた
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