アウト・サイド/
まりも
森もさらに規模を縮小して
木々が鬱蒼と茂る庭に変え
せっかくだからと垣根も作り
外部との隔たりはさらに大きくなって
あたしはどんどん卑しくなった
ただ泣き暮らすのでは埒が明かない
そうは言ってもそろそろ寿命が近づき
あたし一人の涙だけではもう
雑草すら育たなくなって
手に入れたものは自由ではなく
失くしたものは名前をも忘れてしまった
風の音も鳥の声も聞こえなくなる前に
ここを自分の意思で出るのだ
出なくてはならないのだ
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