蒼月/
春日野佐秀
声にならなかった
すぐそこにいたのに
あの一言は
時の彼方へ行ってしまった
ただ「あいたい」と思える人がいるだけで
幸せなのかもしれない
だから 君がうらやましい
六月は蒼く煙っている
哀しみだけをにじませて
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