DANCENUMBER/構造
ラジオステーション#12で
女たちの嬌声がはじまっている
ぼくたちは通信を確立しようとする
月は襞におおわれながら、
打ち破られるのを待っている
低周波電流で筋肉をびくつかせ
煙草と硝煙の臭いとともに
ぼくの反応ははじまっている
そして信号形式が変わる
崩れかけたガレオン船と
枯れ木の枝たちが回る
虎の模様だけが目にうつっている
だれもがそれを叫びのようだと
錯覚するような形式で
あるものは土に吸われ
腹部が重くなっていくのとひきかえに
砂のざらつくような音と
やわらかく構成された人間だけが
うろうろとおおきな広場であるきまわり
そのまんなかに寝転んでいる
おおきなものを
影とよびながらおびえ
また変化しながら
踊れ、踊れ、踊れ、踊れ
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