生きる/shu
 
荒涼とした原野に
流転の種は解き放たれ
十五夜の月が
黄金色の蜜を
大地に垂らし
豊潤の実りを
見つめている

舞う種は地に根付き
芽は硬い殻を破り
一息呼吸する
天に向かって
手を伸ばし
開かれる蕾は震え
歓喜する


我は 花なり


―散って尚
 ふたたび
  実を結び―

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