月見 我が家の天才詩人/里欣
 
体を椅子に委ね、月を眺めたら
古代の自分に戻ったような気がした
だが、この時間が短かった

 息子が私の膝に座った
「月がうごいた」
「いや、雲が動いている」
「地球が動いている」
「ともに動いているのか」               」
 二人で、何かに話しかける

「やっぱり、雲が動いていると思う、だって理由は・・・・・・
 電じろう先生は、こんな実験をやっていたよ・・・・・・」
 小さな彼の肌が暖かい

 しばらくしてから
「ここから鉄砲で撃ってみようか」
「はっ?」
「割れるか」
 小さい男が言った

「ママ、月の中に蟹が見えた!
 こちらに両手
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