刹那の月影/
ソラノツバキ
小田急の踏み切り 急かす暗闇
私たちは歩いた
いつもと変わらないはずのコンクリートを
「どうってことはない」
毎日が過ぎていくことを除いて
「私たちでいたい」
願いは高慢であろう 君にとっては
優しい君は伝えてくれない
すぐに過ぎてしまうよ
どんなに輝いていても
贅沢な願いを 神様は叶えない
そんなことはとうに知っていたから
私たちは笑えた
月光でできた影は
縮んでいってしまうのだ
音もたてずに飲み込むように
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