つ/恋月 ぴの
口ぐせになっている
おとなも
こどもでさえも
何かと言えば口にする
死ぬほど頑張ったのか
どれだけ努力したと言うのか
口にすればするだけ
逃げていってしまうものがある
それでも。ついつい口にする
言ってもはじまらないのは判っているくせに
弱音を吐く
こころの安全弁だとしたら
「お疲れさま」
そんなことばに置き換えてみる
自分がいちばん可愛いのは誰でも同じこと
いたわりってやつを考え直してみれば
このかけがえの無い地球こそ
人々に痛めつけられ
疲れきっているように思えてきて
「お疲れさま」
まだみぬ大切な。あなたに
そして。この地球にも
「お疲れさま。ごきげんよう」のひとことを
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