コンクリートがとおい夜/
月見里司
少しだけ
よごれている床の
リノリューム
ひとこえ鳴いていました
げろり、と
走っています
けんめいに
硬いものが崩れるときの
ふるえが
伝わってきます
見上げるそらがないのはとても、
みんな
死んでいるから
答えがなくて
なのに
どんどんふくらんで
見ている
//2007年9月24日
戻る
編
削
Point
(0)