骨と首の話 その3/hon
私は駅に向かって道を歩いていた。
川沿いの道を離れ、駅へと続く二車線の車道と、その両際の歩道をへだてる境には、低木の植え込みとポプラ並木がずっと続いている。
しかし、首というものがこう重たいものだとは、持って運んでみるまでは分からなかった。関節の痛みはやはりひどく、私はよたよたと歩き、しばしば腰をおろせる場所を見つけては休まねばならなかった。なかなか先に進まなかった。私のような身体に不調をかかえた人間などでなく、たとえば自家用車を持った人間などにこの役目はあたるべきだったと思った。
「すみません、身体の節々が痛むもので、やすみやすみ進ませてもらいます」
と私が彼に言うと
「あわて
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