オフィス/
まりも
らまた
眠ったようだった
暗いままのオフィス
手付かずの書類の束
あたしの仕事は…
肩に手を置かれて
振り返るとまた あなただった
いつ帰ってきたの
泣いた目はきっと赤く腫れて
顔はむくんで化粧も剥げてるに違いない
あなたは相変わらず
黙ったまま首を横に振って
話すなと合図をする
ただいま
書類の束は跡形もなく消えて
空が光を取り戻していく
あたしの仕事は 待つことだと知った
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