黒中夢/白川水
 
飛行船はあの暗い海を超えていった

僕の知っている世界を飛び越え、また新しい世界と繋がってく

風が攫ってく蜃気楼の足跡
涙のような潮の香り

噛み殺せない嗚咽がまた喉に引っ掛かって
「助けて」の言葉が云えないまま、また同じ夜が更けていくのか
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