座ってるだけの椅子/カンチェルスキス
アスパラガスと中央のそれと
交わる
未分化の炎
わたしはまだ生まれてない
コンクリートを接着剤として
ボルトの取れかかった煙突の下で
黄色いペンキで塗った腕を
ぐるぐる回している
ぐるぐるかき消されて
言葉が、言葉をつむぐことによって
どんどん言葉になってゆく続く
消える毎秒1秒ごとで
砂の嵐に巻き込まれる
行方、行方をわたしは知りたいのだ
行方なんてどうでもいい
わたしはアドバルーン日曜日の住宅展示場の上空
白けた青空で打ち上げられる無防備のまま
ああ それを息つく暇なく打ち割るのもわたしだ
自動改札の通過の後で吹き抜けるちょっとした風
わた
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