うなじにそっとキスをして。/空 春色
 

私が 君の 鎖骨が好きなように

君は 私の 背中が好きだ。


「後ろ向いて。背中見せて。」


いつものように 君が 云う。

私は 彼に背を向け 服を脱ぎ 鍵を外す。

いつものことなのに 慣れないし 恥ずかしい。

視線を感じ 体が熱くなるのが自分でもわかる。



「綺麗だね。」


って 君が云う。

優しい手のひらで その背中を優しくなでると 

後ろから包み込むようにそっと抱きしめてくれる。


「僕だけのもの」


って云ってるように感じる温もり。

私は 後ろから抱きしめられるのが好き。

すべてを受け入れてもらえてるようで。






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