ずっと何かに埋まっている/石田 圭太
 

それはもっと正しい円だ


天使なら叫ぶように
天使なら叫ぶように
世界の胸に聴診器を
当てる、呟いている唄は
誰だろうねこの唄は
詩を





骨をもて余すのだった
詩を
骨と呼ぶようになって久しい


もっと、言葉を拾う
懐かしい顔が並ぶ
詩を
もっと、虹を
喉奥に拾う
並んだ顔が割れる
去っていく、舌先で
もっともらしい骨を選んでは
もっと奥に
いきたかった


拡がっていく光の輪だ
うちゅう、うちゅう
と騒ぎ立てるな
幼い子よ
君の描く空想は
この世界に溢れている


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