藍色のなかだった/
吉岡ペペロ
精神だってそうなんだから
いのちも病にかかる
見えないものだって
病にかかるに決まっている
立川駅南側の商店街が
藍色のなかだった
硬質の光を放っている
独身のころを思い出す
きのうの朝だった
そのころの友の訃報は
精神だってそうなんだから
いのちも病にかかる
見えないものだって
病にかかるに決まっている
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