この時代に見上げない法律は無い/酸素の枷
 
ある人達は夜上を向く
昨日の月を何人見ただろう
今日の月は何人見るだろう
隣の人のアゴを持ち上げたら
一人増えた

歳月を経ても
自ら輝いてる訳じゃないのに
枯れる事なく視線を集める私は
罪な月

神秘を求める気持ち
憂鬱を感じる気持ち
安堵を求める気持ち
孤独を感じる気持ち
月は情緒に訴える好材料として味わい

私達の周りに住み着いて
文通も出来ない程距離があるし
そっちに行く事はおろか
宇宙を知る事も無く死ぬでしょうから
利用するしか能の無い私は

歳月を経ても
自ら輝きたくもないのに
枯れる事なく視線を集める私に
邪魔な太陽

戻る   Point(3)